世の中にはたくさんの美容クリニックで、どこに行けばいいのか分からず、とりあえず広告を多く見る大手美容チェーンクリニックに訪れる方は多いと思います。
もちろん、クリニックで決めるのも悪くないと思いますが、「医師で決める」ことは良い施術や手術を受けるうえでとても重要なのです。
今回は、形成外科医の院長が、医師の選び方をお教えしますね。
目次
・専門医かどうかは大事!
・大手美容クリニックか個人クリニックか
・ハイブランドかファストファッションか
・専門医かどうかは大事!
医師は医師でも、「研修上がりの専門医資格を持たない医師」と「専門医資格を持った医師」では経験や知識、スキルに大きな差があります。実は、専門医になるための道のりはかなり長く、その事実を知っていれば、医師の年齢や経歴である程度のレベルの医師を選ぶことができるかもしれません。
そもそも、医師になるには大学卒業までストレートで6年かかると言われていますよね。実はそのあとも、大学病院などで2年間の臨床研修があり、研修を終えてない医師は診療ができません。この研修を終えてクリニックで働いている医師を「研修医上がり」と言いますよね。ここまでは、ご存じの方は多いと思います。
実は専門医になるにはここから3年以上専門研修プログラムを受けなければなりません。つまり、学部からストレートでも最低11年以上はかかります。
「専門医かどうか」を気にしたことがない方も多いと思いますが、専門プログラムを受けていない医師が、美容形成でオペをしていると想像すると、「専門医資格」が大切か分かりやすいかもしれませんね。
ちなみに、院長は形成外科専門医ですので、ご安心ください。
・大手美容クリニックか個人クリニック、どっちがいいの?
街中の広告やSNSで有名な医師は、大抵の場合は大手美容クリニックに所属していますよね。「有名だしフォロワーも多いから安全だろう」と思う気持ちはよくわかります。広告を見れば相場に比べてかなり安く、その場でオペも出来てしまうクリニックも多いですし、症例写真や手術数も豊富です。ただこれには少しカラクリがあり、例えば、二重埋没ばかりをしている場合、必然的に件数は多くなります。
一方で個人クリニックだと、医師の間では有名な医師であっても、大手と比べて症例写真も少なく、同じ手術の数も少ないように思えることが多々あります。しかし、これは1人で手術を行うことが多く、技術があるので同じ手術だけでなく幅広い種類のオペを行うからです。また、広告費用もあまりかけず、メディアの露出も多くないので埋もれがちです。
だからこそ、クリニックではなく「医師」で選ぶことが重要なのです。
例えば当院では、カウンセリング当日に手術をすることは絶対にありえません。患者様が納得するまでカウンセリングし、血液検査の結果なども考慮して行うからです。たまにお電話で手術の件数などの質問もきますが、当院は院長が1人で丁寧にオペを行うため1日に多くて3件が限界な上、すべて同じ手術ばかりではないので必然的に大手の医師より件数は少なくなってしまいます。
そのようなことも考慮すると、件数が多ければ良いというのは少し無謀かもしれませんね。
・ファストファッションかハイブランドか
みなさんが鞄を買うとき、なにかの節目や長く使いたいと思っている場合はHermèsやLouis Vuittonなどのハイブランドを選択し、流行りのものなどはZaraやH&Mのようなファストファッションを選択する方は多いと思います。
実は、クリニックや医師選びも同じなのです。どちらを選ぶかは個人の自由なのですが、オペなど大きな選択をする際は、一度しっかりと吟味してみるといいかもしれません。
SNSや広告に惑わされず、医師の経歴などを注視して見てくださいね。