ほうれい線などシワ改善だけでなく、唇や額などのボリュームアップ治療としてもメジャーなヒアルロン酸注射。いくらメジャーな治療法とはいえ、顔に異物を注入するのに抵抗がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回はヒアルロン酸注射への疑問を解決して行こうと思います。
目次
・ヒアルロン酸のメリットは?
・発癌性があるって本当?
・アレルギー反応が起こる可能性は?
・注入部分が懐死するリスクは?
・目元にヒアルロン酸って打てるの?
・顔がパンパンになるのはなぜ?
・注入部分がぼこぼこになるのはなぜ?
・まとめ
目次
・ヒアルロン酸のメリットは?
まず、とにかく手軽でその場ですぐに効果を得ることができます。進化する医療業界で、ヒアルロン酸は注入系の中でも比較的安全性が高く、長い間最も多く使用されて来た成分なのでそれなりの安心感があります。すぐに吸収されてなくなるのでコスパが悪いと言われるヒアルロン酸ですが、かなり持ちが良い=1年以上効果がある製品も出てきています。また、ヒアルロン酸は注入系の中で唯一溶かすことができますので、イメージと違う場合はリセットすることが可能なのもメリットですね。
「注入後のイメージが似合うかどうか分からないので試したい」という方や、即効性のある結果を求める方には、おすすめの施術といえます。
・発癌性があるって本当?
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分ですので、発癌性はほぼなく安全だと考えています。しかし、動物実験ではそのような結果があったようですが、ヒトに対しての発癌性の報告は今のところありません。
・アレルギー反応が起こる可能性は?
ヒアルロン酸のブランドによって安定剤や保存料が異なります。ヒアルロン酸そのものにアレルギーがあることはまずありませんが(もともと体内にあるものなので)、製品を安定させるために添加された化学物質に対してアレルギーを起こすことは非常に稀ではありますが可能性はあります。
・注入部分が懐死するリスクは?
鼻根部や眉間、鼻翼基部への注入で血管内にヒアルロン酸が入り塞栓(血管を詰まらせてしまうこと)を生じ、その血管が栄養していた組織に血液が届かなくなり、壊死したり失明した報告があります。非常に稀なケースですので、過剰に心配することはありません。我々美容外科医は顔面の血管や神経の走行を熟知しており、最新の注意を払って注入を行いますが、稀に通常とは異なる血管の走行をしている人もいますので絶対的にリスクのない施術とはいえません。万が一そのような場合は直ちにヒアルロニダーゼで溶解し、温めて血行を回復することが必要です。
・目元にヒアルロン酸って打てるの?
私はヒアルロン酸を目元に打つことをあまりおすすめしていません。特に下眼瞼は皮膚が薄くヒアルロン酸を入れると青白く浮腫んだように見えてしまう恐れがあります。紫外線ランプの下で照らされるとより不自然さは目立ちます(これをチンダル現象と言います)。自然な仕上がりをお望みの場合は、Dr.林式PRPF注入法の方が、血行も良くなり紫ぐまも消えるのでおすすめです。
・顔がパンパンになるのはなぜ?
これはどの施術にも言えることなのですが、コンプレックスの部分しか見ておらず、全体のお顔のバランスを考えられなくなっているからだと思います。決してヒアルロン酸を入れたからパンパン=入れ過ぎで風船おばさんのようになるわけではありません。
自然な仕上がりを求める場合は全体を俯瞰する目とバランスが大切です。私はいつも患者様に「少し足りないかな」と思うくらいが一番安全ですよ、と申し上げています。過剰な要求にストップをかけてくれる理性ある良心的な医師と、そのアドバイスを受け入れる心の余裕を持ちたいですね。美容医療に焦りと欲張りは禁物です。
・注入部分がぼこぼこになるのはなぜ?
これは完全に医師の技術の問題ですので、コスパだけでなく信頼できる医師の元で施術されることをおすすめします。溶けていく段階でボコボコになるという方もいらっしゃいますが、もともとボコボコに注入されている可能性が高いです。
ヒアルロン酸の種類にも複数あり、硬さや性質による使い分けが必要です。経験が豊富で総合的に判断してくださる医師を選びましょう。
・まとめ
ヒアルロン酸やボトックスなど注入系の施術は手軽に効果が期待できるので人気がありますが、特にヒアルロン酸は医師の技術が左右する施術になります。副作用が大きくできることはほぼありませんが、安心して任せられる医師の元で注入してもらってくださいね。
また、ヒアルロン酸はどれくらい持続するかわからない、何回もやらなければならないのでコストがかかる、やはりアレルギー反応が怖いという方には当院オリジナルの再生医療・Dr.林式PRPF注入がオススメです。ぜひ気軽にお問合せください。